目的別ローンの種類
個人ローンと言えば、身近なものにカードローンやフリーローンがあります。
これらのローンは資金使途が決められておらず、事業資金を除いた個人の色々な資金目的に利用できる便利なサービスです。
一方、目的別ローンと呼ばれる個人ローンがあり、これらの種類には身近なものに、住宅の購入や改装に使える住宅ローン、子どもの教育費用に充てる教育ローン、自動車の購入資金に利用できる自動車ローン等があります。
また最近では、結婚資金用に借りるブライダルローンや、旅行資金として使えるトラベルローン、葬儀会社に葬儀費用を支払うための葬儀ローンまであり、ますます我々の生活は便利になってきています。
そこで今回は、その目的別ローンについて種類別に取り上げ、それぞれのローンの特徴やその活用メリット、それぞれの利用目的に沿ったお得に借りる選び方を詳しく解説します。
住宅ローンの活用メリットとお得な借り方
我々の生活に最も身近な個人ローンと言えば住宅ローンであり、住宅ローンは主に新規・中古住宅の購入や改装費用等に利用できます。
その特徴は低金利と長期間の借入ができる点にあり、よく賃貸の家賃と比較されています。
「毎月家賃に支払いできるお金があるのなら、その資金を住宅ローンの返済に回せば、すぐに自分の家が持てて将来も安心」という理屈です。
実際のところ、この話もそれほど単純なものではありませんが、妙に説得力があるので、多くの賃借人が納得して、住宅ローンを借りて自宅を手に入れようとしています。
それはさておき、この章ではその住宅ローンについて、商品内容や特徴をさらに詳しく解説していきましょう。
住宅ローン取扱先はふたつ、民間金融機関と公的機関
住宅ローン取扱先は大きくふたつのグループに分かれています。
銀行、信用金庫、JAバンク等の民間金融機関と全期間固定金利型住宅ローン・フラット35を取り扱う公的機関の住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)です。
ただし住宅金融支援機構が直接フラット35を販売しているのでなく、その販売を銀行・信用金庫やフラット35を専門に取り扱いしているアルヒ(株)等に委託しています。
フラット35を販売した民間金融機関は、フラット35申込者から取扱い手数料を取るとともに、販売後、即日でそのローン債権を住宅金融支援機構に譲渡して、融資金を回収しているのです。
いわば手数料ビジネスで儲けているわけですね。
住宅ローンの金利タイプは固定型と変動型
住宅ローンの金利タイプは、大きく分けると全期間固定金利型、変動金利型、一定期間固定金利型に分けることができ、そのうちフラット35は全期間固定金利型になります。
また一定期間固定金利型というのは、当初借入時に固定金利を2~5年選べる金利タイプですが、最近は15~20年ほどの長期まで金利を固定できるようになっています。
しかし固定期間終了後には変動金利になることから、これも一種の変動金利であるという説もあります。
※固定期間終了後、あらためて固定金利を選ぶこともできます
さらに変動金利の場合、適用金利は市場金利の動きに合わせて上下しますが、基本的に年に2回、市場金利の変動幅に合わせて基準金利の金利変更がなされるルールになっています。
ただし変動金利型の場合、返済期間中に急激な金利変動があって、返済額も極端に上下すると利用者も困るので、金利変動に関わらず向う5年間、毎月返済額は変わらないルールになっているので安心です。
2020年3月現在、民間金融機関の住宅ローンの金利相場は、変動金利で年0.5%~1.5%程度と低金利で、申込者にはとても利用しやすい水準となっています。
また住宅ローンの場合、その金融機関との取引具合で金利優遇が受けられるメリットもあり、年0.1%~0.2%程度の標準金利からの金利引き下げが期待できます。
ちなみにフラット35の場合、省エネタイプ、耐震性等に優れた住宅を取得する場合には、同様に金利が優遇される制度があります。
住宅ローンの返済方法は主に2つのタイプがあり、元利金均等返済、元金均等返済です。
このうち多くの利用者が、毎月返済額が均等になる元利金均等返済を選んでおり、さらにボーナス併用もできるようになっています。
住宅ローンの活用メリットは住宅が早く手に入れられる点
住宅ローンの活用メリットは、申込者が若くても、自分の年収や勤務先の信用力を背景に大きな金額が借れて、すぐに住宅が手に入る点です。
また返済期間も長期で、最長で25年から40年近く借れるので、借入時年齢が若くて給与が安くても、返済期間を長めに取れば、無理のない返済計画を立てることができるのも住宅ローンのメリットです。
ただし住宅ローン利用の場合、購入・建築予定の住宅とその敷地を担保として必ず借入先に提供する必要があるので覚えておいて下さい。
おススメのお得な借り方は、住宅ローンを当初10年固定金利型でできるだけ多く借りて、同時に住宅ローン控除を10年利用する方法です。
最近の住宅ローンはローン金利が最低で年0.5%台で借れる一方、住宅ローン控除を利用すると、毎年年末現在の住宅ローン残高の1%が税金の還付として戻ってきます。※
すると向う10年間は、完全に税金の還付額が支払利息を上回る逆ザヤ状態なので、利息を支払うどころか、10年間はより多くの現金が手元に戻ってくる計算になります。
もちろん固定金利期間が終了する10年経過後は、お金に余裕のある人は住宅ローンを繰上返済こともできます。
全ては本人の判断次第です。
また全額返済でなくても、元金の一部返済でも返済期間短縮できる効果もあるのでお得です。
教育ローン+奨学金の活用メリットとお得な借り方
目的別ローンのひとつに多くの方が利用している教育ローンがあります。
教育ローンは子供の教育資金を調達する方法のひとつで、取扱先としては、民間金融機関の銀行や信用金庫、労金等、公的機関としては日本政策金融公庫があります。
また教育費用を調達する方法は他にもあり、有名なものとしては奨学金制度があります。
奨学金制度はこれも公的機関のひとつ、日本学生支援機構(旧日本育英会)が取扱いしています。
さらにこれらの教育ローンや奨学金は併用することもできるので、学生や保護者が借入金額や借入のタイミングを検討する時にとても重宝しています。
以下の章ではその教育ローンおよび奨学金について順に詳しく解説します。
教育ローンは民間金融機関あるいは日本政策金融公庫で借りる
教育ローンは銀行等の民間金融機関と日本政策金融公庫で借りることができます。
しかし同じ教育ローンでも、民間金融機関と公的機関ではその融資目的が違うので、自ずと対象商品にも異なる特徴があります。
民間金融機関の教育ローンの特徴とは?
銀行等の民間金融機関の教育ローンの場合、その審査は公的機関と比べてやや厳しいものの、資金使途が弾力的で教育に関するものなら広く利用できるのが魅力です。
また金利も、資金使途自由のフリーローン・カードローン等と比べて、利用目的が教育資金に限定されているだけに低金利に設定されています。
さらに金利タイプとして、固定金利型は少なく、変動金利型が多いのも民間金融機関の教育ローンの特徴です。
「教育ローンの金利比較!おトクなのは固定金利か変動金利か」でも詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
一方、公的機関と比べて、借りるのに保護者の年収制限もないので、大きな金額が借れるのもこの教育ローンの魅力です。
教育ローンにも有担保型と無担保型があり、もし有担保型を利用したら教育資金も大きく借れるので、医師・薬剤師専攻など、卒業まで教育資金が多く掛かる場合には適切だと考えています。
教育ローンの申込み方法としては、インターネット、電話やコールセンターの利用、店舗窓口、郵送など、色々ありますが、おススメはやはりインターネットです。
ネットの利用は直接店舗に足を運ぶ必要もなく、時間の節約にもなります。
また最近は必要書類も、インターネットを利用して送れるようになっているので、大変便利になっています。
ただし書類をそろえるには時間が掛かりますので、希望日に資金がきちんと得られるために、十分申込日には注意して必要書類を事前準備して下さい。
さらに民間金融機関の場合、申込みは必要性に合わせて、1年中できるようになっているのでとても便利です。
最期にこの民間金融機関の教育ローンの審査のポイントですが、他の個人ローンと同様、申込者の返済能力の判定、信用情報機関への信用照会等が基本となっています。
日本政策金融公庫の教育ローンの特徴とは?
次に日本政策金融公庫(略称:日本公庫)の教育ローンについてです。
まずは日本公庫の教育ローンについて、筆者が公式サイトに沿ってその概要を一覧表にまとめてみたのでご覧になって下さい。
■日本政策金融公庫・教育ローンの骨子
日本政策金融公庫の教育ローンの特徴
日本公庫の教育ローンは、低金利かつ固定金利なので、金利の変動を気にすることなく、安心して長期で借りることができます。
また借入するのは、日本公庫の場合、保護者であり、学生でないことにも注意して下さい。
さらに日本公庫の場合、教育ローンの利用には条件があり、保護者の年収があまり高すぎると借入できないデメリットがあります。
またその年収の高さも養育している子供の数とも関係しており、子どもの数ごとに世帯年収の上限が定められています。
保護者の方は、自分が日本公庫の教育資金が受けられる条件を満たしているかどうか、詳しくは公式サイトをチェックされるようお願いします。
一方、奨学金の場合、その支給要件として学生の成績も関係してきますが、日本公庫の教育ローンの場合、借入は本人の成績に関係なく借れるのでそれが大きなメリットです。
逆にデメリットは、公庫の借入には連帯保証人が必要なことですが、救済策として機関保証制度もあるので、保証料を日本公庫指定の保証機関に支払うことで保証が受けられ、この場合は連帯保証人を付けなくてよくなります。
申込みのメリットは、時期に関係なくいつでも申込みができることで、これは民間金融機関の場合と同じです。
さらに別のメリットとしては、返済プランとして、在学中は利息だけ支払って元金返済据置ができることもあります。
このように日本公庫の教育ローンは、公的機関にも関わらず利用メリットも豊富で、ぜひ教育資金の借入では候補のひとつに入れて欲しいと考えています。
奨学金は日本学生支援機構で借りる
教育ローンと併せて、保護者・学生が利用できるものに奨学金があります。
奨学金は利用者も多く、ここでは奨学金について、ぜひ理解を深めてほしいと思います。
まずは筆者が日本学生支援機構の公式サイトでまとめた奨学金制度(貸与型)の概要一覧です。
奨学金については、別途返済の義務のない「給付型」もありますが、ここはローンに限定して貸与型のみ詳しく解説します。
なお給付型を詳しく知りたい人はこちらの公式サイトをチェックしてみて下さい。
■奨学金制度(貸与型)の骨子
奨学金制度(貸与型)の特徴
奨学金には給付型と貸与型があります。
このうち給付型とは奨学金の返済義務が伴わないタイプで、本来なら奨学金を申込する多くの学生はこのタイプを得たいはずですが、しかしこの給付型は相当学業成績が良くないと借りるのは難しいので、多くが次の貸与型を利用しています。
貸与型とは奨学金授与後に返済義務が伴うタイプを言います。
ただし貸与型にも、第1種奨学金(無利息型)という利息が付かないタイプと、第2種奨学金(有利息型)があり、それぞれに利用条件があります。
当然利息が付かない第1種奨学金のほうが条件が良い分、その支給条件も厳しくなっています。
貸与型とは要するにローンなので最終的には返済しなければならないものです。
したがって、後に返済が厳しくなって遅延や滞納すれば、申込者にも色々な不利益が発生するので、この点をよく理解しておいて利用して下さい。
また奨学金の場合、申込みするのは学生本人でありその保護者ではありません。
これが民間金融機関や日本公庫の教育ローンの大きな違いなので注意して下さい。
奨学金制度のメリット・デメリット
奨学金制度のメリットは、在学中は利息を支払う必要がないこと、返済開始は学生本人が卒業後に仕事に就いてからでいいことです。
一方この制度のデメリットは、申し込みの時期が限られていること、親の年収や子供の数により貸与額に差があること、連帯保証人・保証人が必要なこと、などがあります。
ただし日本公庫同様、保証人に関しては救済制度もあり、機関保証を受けることで連帯保証人及び保証人を出さなくていいようになっています。
もう一つ、奨学金の大きなデメリットは、その学生が仕事に就いて返済開始後、仮に支払い不能になり3ケ月以上滞納したら、日本学生支援機構を通じて加盟する指定信用情報機関に金融事故として登録されてしまうことです。
いったん金融事故として信用情報機関に登録されると、本人が将来的に一定期間、各種ローンやクレジットカードの利用が全くできなくなるデメリットが発生します。
奨学金受給者の大半が若い人だけに、これは深刻な問題になります。
くれぐれも自分の信用を傷つけることがないよう、奨学金の返済管理にも注意を払って支払いを励行して下さい。
教育ローン・奨学金の活用メリットとお得な借り方
教育ローン・奨学金の活用メリットは、学生本人の就学の意欲が高いにもかかわらず、家庭の事情や財政困難な面から進学が難しい生徒に対し、財政面から長期サポートすることで、本人の進学やより高度な学習の機会を与えることができることです。
また長期的に見れば、彼らが学業を終えて社会にあらたに勤労者として参加する時には、社会に良質な労働力を提供することにつながっています。
一方、教育ローン・奨学金のお得な借り方としては、以下のことが考えられます。
教育ローン | 自分の置かれた状況に合わせて、公的機関、民間金融機関のどちらか、あるいは両方を弾力的に組み合わせて利用する |
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奨学金 | できるだけ学業で良い成績を取り、奨学金のうち利息のいらない給付型や第1種奨学金(無利息型)を借れるようにする |
ぜひお得な借り方ができるよう、よく研究してトライしてみて下さい。
自動車ローンの活用メリットとお得な借り方
車の購入を目的として利用する専用ローンが自動車ローン(マイカーローン)です。
自動車ローンの取扱先は民間金融機関の銀行、信用金庫、労金、JA等の他に、ディーラー(車販売店)および信販会社があります。
ここであえて厳密に分けると、銀行等の民間金融機関が取り扱うのが本来の意味での自動車ローンであり、車販売店が取り扱うのがディーラーローンですが、その実質は割賦販売、いわゆるクレジットとなっています。
そのためディーラーローンは、銀行系マイカーローンに比べて返済期間も短く、3年から5年、長くても6~7年程度です。
一方、銀行系マイカーローンでは最長10年返済期間が取れるので、その分毎月返済額も少なくできてとても便利です。
また、マイカーローンではありませんが、カードローンをカーローンに代用してみるのも方法の1つでもあります。なかでも「auじぶん銀行」カードローンは、使いみちの広さが魅力なので、積極的に利用していってみるのも良いのではないでしょうか。
銀行系自動車ローン(マイカーローン)の特徴とは?
銀行系マイカーローンの特徴は、ディーラーローンに比べて、その金利が低いこと、一方で審査が厳しいことです。
また銀行系マイカーローンの場合、その資金使途は弾力的で、新車・中古車等の購入資金に加え、車検代、車のオプション費用等、色々な用途に使えるのでとても便利です。
例えば「しずきんマイカーローン」では、新車や中古車、バイクなどの購入に加え、修理/車検費、パーツ購入費、さらには免許証の取得に利用することもできます。
マイカーローンで車を買うと、その購入した車の所有名義も自分名義にできるので、車の改造や車体の塗り替えなど、自由にできるのもメリットです。
ただしデメリットもあり、申込みを含む全ての手続を、車の購入予定者が直接金融機関と交渉してやらねばならないので時間と手間が掛かります。
ディーラーローンの特徴とは?
ディーラーローンの仕組みは、ローンは車販売店を通じて申込みできますが、実際ローンを販売しているのはディーラーが提携している信販会社と言うことです。
したがって審査は信販会社が行い、ディーラー(販売会社)はローンを仲介・あっせんするだけの立場になります。
またディーラーは、車購入予定者が最終的にローンを組んででも車を買ってくれればいいわけで、その後、ローン取組者がきちんと返済できるかどうかについてはほとんど関心がありません。
また信販会社としても、利用者が提携先の販売店で車を買ってもらうため、ローンを組んでもらうことが目的なので、どうしても審査基準が銀行系マイカーローンに比べて低くなります。
その結果、ディーラーローンでは、その融資審査は比較的通りやすく、一方で、金利は貸出リスクを織り込んで割高という特徴が生まれてきます。
ディーラーローンのメリット・デメリット
またディーラーローンでは、返済中、車の所有権はディーラー・信販会社側にあり、申込者が車を手に入れても自分名義にできないデメリットがあります。
いわば返済中は、ディーラーが実質的に車を担保に取っている状態なので、その分貸出リスクも低くなり、審査基準を低くしてもいいのです。
さらにディーラーローンでは、資金は車の購入費用に限定されており、それ以外の用途には使えないのもデメリットです。
一方でディーラーローンを利用するメリットしては
などがあります。
ディーラーローンは種類が多く便利
さらにディーラーローンには主に2つのタイプがあり、申込者の希望によって使い分けられるメリットがあります。
それは以下の2つです。
一般型ディーラーローンは車の購入費全額をローン元金として設定するタイプです。
一方残価設定型は3年先、または5年先のその車の残価を決めて、購入価格から残価を引いた額をローン元金として設定するタイプです。
残価設定型を利用すると、ローン金額が低くなるので、若者など、年収が低く返済能力が乏しい人でもディーラーローンが利用しやすくなるのがメリットです。
ただしローン返済期間終了後も、依然としてその車の所有権はディーラー側にあるので、ローン利用者としては車の処理方法を決める必要があり、その方法としては以下の3つの中から選ぶことになります。
- 1.車の残価をローン元金として改めてローンを組み直して返済する
- 2.ディーラーに車を返却する
- 3.別に資金を準備して車をディーラーから購入する
ただし1の場合、最初のローンを組んだ時より金利がさらに高くなるデメリットがあるので注意が必要です。
自動車ローンの活用メリットはニーズによって使い分けができること
自動車ローンの活用メリットは、銀行系とディーラー系で利用者によってローンが使い分けられることです。
たとえば銀行系マイカーローンの利用が向いている人としては以下のような人です。
一方、ディーラーローンの利用が向いている人としては以下のような人があげられます。
またマイカーローンのお得な借り方としては、銀行系マイカーローンを借りるなら、個人取引のある金融機関に申込みし優遇金利で借りること。
ディーラーローンで借りるなら、できるだけキャンペーン期間に申込み、特別金利で借りること等があります。
ぜひ実践してみて下さい。
目的別ローン共通のお得な借り方のコツ・繰上返済
色々な目的別ローン共通において利息支払いを軽減できるお得な借り方として繰上返済があります。
繰上返済とは、資金に余裕ができた時、借金の返済途中で借入元金にその資金を返済する方法のことで、その種類には、返済元金の一部を適宜返済する随時返済と全額繰上返済があります。
繰上返済することで、元金そのものの額が減るので、毎月の返済額軽減につながるほか、条件変更により、毎月返済金額をそのものにして返済期間を短くすることもできます。
また全額繰上返済の場合は、返済元金そのものがなくなるのでその時点で返済完了です。
ただし繰上返済にはルールがあり、各金融機関によってその取扱いが異なっているため、事前に金融機関に対して、繰上返済希望日の繰上返済元金はいくらになるのか、繰上返済申込した場合、繰上返済手数料はいくらになるのか、などきちんと照会して、そのための資金を準備しておかねばなりません。
またうまく繰上返済日に資金が用意できなかった場合は、繰上返済日を変更する必要もあります。
そのようなイレギュラーなケースでも対応できるのかどうか、あわせて金融機関に確認しておいた方がいいと思います。
目的別ローンのまとめ
目的別ローンを住宅ローン、教育ローンと奨学金(貸与型)、マイカーローンに限定し、それぞれのローンの特徴や活用メリット、お得に借りる選び方など、詳しく解説してきました。
目的別ローンを利用する場合、それぞれのローンを自分のライフプランの中でどう活かすかが最も重要だと筆者は考えています。
ただしどのようなローンであれローンには返済が伴います。
返済をきちんと行うことで、次のライフステージで別の目的別ローンも借りることができるので、そのためにはまずはしっかりした返済計画を立てることが必要でしょう。
返済シミュレーションをうまく活用し、自分に取って無理のない毎月返済額を割り出すことがまずは大事です。
さらに返済予定表をしっかり管理して、約定返済日にはきちんと返済していく姿勢も必要でしょう。
最期に筆者としても、読者の皆さんがこれからも目的別ローンをうまく活用し、より人生を豊かにされることを心より願っています。